大型ネコ科に属するチーター。
大型ネコ科の仲間というとライオンやヒョウ、ジャガーなど猛獣を想像しますよね?
チーターも彼らの例にもれず、勢いよく獲物に食らい付き、人にも容赦なく襲う・・・、と狂暴なイメージを抱くかもしれません。
実は、チーターはある意味デカイだけの飼い猫とも言えちゃうぐらい温和な性格なんです!
肉食獣のイメージに全く合いませんが、それにはちゃんとした理由があります。
地上最速のチーター
チーターは最大時速100km以上を出すことができ、地上最速の称号を持っています。
逃げる隙も与えず、その俊足で獲物を追い詰めて息の根を止めるのがチーターの手法です。 その成功率はなんと50%!これは、肉食獣の中では高い成功率なんです!
流線形の体型、小さな頭、長いしっぽが特徴的で、それらが地上最速の秘訣です。
地上最速でもツライよ
ですが、速度を得た代償として、筋力はかなり弱いほうです。
彼らが住むサバンナでは、チーターは最弱といっても過言ではありません。
似たような体格のハイエナでも、チーターは力で敵うことは決してありません・・・。 ましてやハイエナは群れで行動するので、なおさらです。
同じサバンナに住むライオンやリカオンなども同様です。
彼らの食性は競合しているので、お互い決して良い存在だとは思っていません。
ライオンやリカオンはチーターの捕らえた獲物を横取りしたり、時にはチーターを襲ってライバルを減らそうとします。
地上最速を誇るチーターですので、もちろん襲われても油断しない限り、逃げることはできます。
が、足を怪我していると話は別です。
走りに特化した身体はチーターの生命線。 身体能力を最大限に活用しているチーターにとってケガは人一倍気を使わなくてはいけません。
ケガをすると、自慢の足での狩りはできなくなりますし、ライオンたちに襲われても逃げることはできなくなってしまいます。 生命の危機となってしまうのです。
なので、チーターは決して自身より大きな動物は襲いません。これは、人間も含まれます。「下手に戦いを挑んでケガをしては命に関わる」、と本能で理解しているからですね。
チーターは不要な戦いを望まない平和主義
そのため、チーターはほかの肉食獣と比べて温和な、あるいは臆病ともいえる性格をしています。
人馴れしたチーターは人を襲うことはないし、むしろでかいイエネコみたいな感じです。かわいい。
喉を鳴らして甘えている様子は大型肉食獣の威厳は全く感じさせません。ほんとかわいい。
ちなみに、チーターの鳴き声って聞いたことありますか? 大型猫の動物なので、ライオンとかと同じように「ガオー」と吠えるのかと思いきや、実はとても可愛らしい声で鳴きます。
ガオーとニャーの違いは未だに明確にはなってないんですが、一説では舌骨と呼ばれる喉の骨の硬さによるものとされています。 ライオンのように舌骨が柔らかいと、声を発する時に使う声帯を伸ばすことができます。
例えばギターのように弦を長くすると低い音が出ますよね? それと同じ理屈で声帯を長くすることで、あの大迫力の「ガオー」を発することができるんじゃない?と有力説になっているようです。
でも、同じネコ科でもなんでニャーとガオーに分かれたんでしょうか?ライオンもニャーって鳴いたほうが可愛いのに・・・。
この記事を書き終えたら調べてみようと思います。 動物の進化の過程を調べてみるのもなかなか面白いです。
ちょっと話が脱線してしまいましたね・・・。
獲物とも仲良くなっちゃうチーター
本文:Three cheetas spare tiny antelope's life... and play with him instead - mail online (3匹のチーターがインパラと仲良く遊ぶ光景が撮影される)
チーターの温和な性格は人だけではなく、なんと草食動物に対しても発揮するようです!
一体どういうことかというと、海外でチーターがインパラを襲わず、むしろ仲良くしている姿が撮影されたようです。
心なしか絶望しているようにも見えるインパラの表情…
インパラはチーターの主食とも言える草食動物です。
本来ならチーターは襲うべきだし、インパラは必死で逃げろよ!と言いたくなっちゃいます。
ですが、空腹じゃなかったのかチーターはインパラを襲うことはなく、それを見たインパラも安心しきってるようですね。
しかし、そんな光景もずっと続くわけではなく、だんだん怖くなったのかインパラは思わず逃げてしまったようです。
その後のことは書かれていませんが、きっと優しいチーターたちなので、見逃したと思います。そう思いたい。
さすがに怖くなって逃げるインパラ
まとめ
大型ネコの割には非力だし、鳴き声はネコっぽいし、人を襲うことはないし・・・。 エサ代を考えなかったら意外とチーターってペット向きな動物かもしれないです。
日本だとやっぱりと言うべきか、市町村の許可が必要で、ペット目的で許可が下りることは全くないそうです。
チーターは地上最速を誇る美しい姿と、その性格や鳴き声のギャップがたまらない動物です。 飼えないとしてもなんとかして撫でたりモフモフしたいなー。
追記:どうやら海外ではフツーにチーターを飼っているようですよ?!
→チーターはペットとして飼える?海外では普通に飼ってるけど・・・
ところで、youtubeでDolph C. Volkerという方が主にチーターとイチャイチャしてる動画をあげてるんですが、すげー羨ましい。
こんなに人間とチーターは仲良くなれるんだ!って気付かされます。 ぜひ見てほしい動画がたくさんあります。