馬とロバの違いはズバリ何でしょうか?
そもそも馬はともかく、ロバと言われてもどんな動物かイメージし辛い人が多いですよね。
ということで、今回は馬とロバを比較しつつ、ロバの特徴についても解説していきます!
ロバってどんな動物?
ロバはウマ目(奇蹄目)ウマ科ウマ属の動物で、遺伝子的には馬と97%も一致しているそうです。
馬とロバの先祖は同じで、「ヒラコテリウム」と呼ばれる動物です。先祖が同じなら、馬とロバがそっくりなのも納得ですね。
ウマ科の動物には他にもポニーやシマウマなどがいますね。
ちなみに、シマ「ウマ」と言いますが、実はシマウマは馬よりロバの方が近いんです。知ってましたか?
ロバの歴史
馬と同じように昔から家畜として人間と共に歩んできた動物です。初めて飼われ始めたのはなんと5000年前にもなるとか。
ロバは人間や物資などを載せて運搬において大きく活躍しました。この点も馬と同じですね。
ウマ科の中では一番体格が小柄でエサが少なく済むので、時と場合によっては馬よりも重宝されたそうです。
ロバはウマ科でも一番小柄
ロバの別名
耳が長く、まるでウサギのように見えることから別名「兎馬(ウサギウマ)」とも呼ばれています。
ロバの性格
性格はあまり社会的ではなく、新しい物事を嫌ったり、意固地で頑固と言われています。
気分次第で言うことを聞かなくなり、気分屋でやっかいな性格だったりもします。
そこから転じて、外国では「馬鹿」や「愚者」と例えられているそうです。ロバなのに「馬」鹿とはこれいかに・・・。
絶滅危惧種のロバ
ロバの1種であるアフリカノロバやソマリノロバは、食用や薬用目当て、生息地の開発・破壊などで乱獲されてしまい、今や絶滅危惧種として指定されているという一面もあります。
馬とロバの違い
遺伝子的には97%一致している馬とロバ。
3%しか違うんだったら、ほぼ一緒じゃない?と思ってしまいますが、たった3%でも結構違いはあったりします。
体格
馬の平均の体高(足から肩までの長さ)は1.4m~1.8m。それに対してロバの体高が0.8m~1.6mです。
シマウマの体高が1.0mから1.7m程度なので、やはりロバは馬の仲間でも一番小さいですね。
ちなみに馬の中でも成体時の平均体高が147cm以下の馬をポニーと呼びます。
実はポニーというのは特定の品種ではなくて、ただ馬のタイプを示す呼び方だったんですね。
しっぽの形
馬のしっぽは全体が毛に覆われていて、ふさふさしていますね。それに対してロバのしっぽはライオンのように先端だけが毛に覆われています。
ロバのしっぽは先端だけ毛が生えている
耳の形
ロバの別名は兎馬と呼ばれるように、馬と比べて耳が長いのが特徴的です。
兎のように長い耳が特徴的。
たてがみの形
馬のたてがみは長く、垂れ下がっているのが普通ですよね。
それに対してロバのたてがみは短く、まっすぐに立っています。モヒカンみたいですね。
ピンっと立っているたてがみ。
速さ
馬もロバも運搬役として活躍していましたが、速度はどうでしょうか?
走る馬の速度は約60km/hに対して、ロバの速度は約40km/hです。
やはり馬の方が20km/hも速いですね。体格の差がそのまま速度へと直結しているので、仕方ないと言えば仕方ない結果ではありますが・・・。
走り方にも違いがあって、馬はまさに全力で走ってる!という風に見えますが、ロバは早歩きしているような歩き方が特徴的です。
ロバは体力を温存する走り方をしているため、速度では馬に負けていても、持久力ではロバの方が勝っていますね。
鳴き声
一番違いがわかりやすいのが鳴き声でしょうか?
ロバの鳴き声って聞いたことありますか?
馬は皆さんご存知の通り、「ヒヒーン」や「ブルルル」といった鳴き声ですね。
ロバも似たような感じなのかなー、と思いきや、予想だにしない鳴き方をします。
馬の仲間っていうよりおっさんの仲間みたいな感じですね・・・。
性格
馬は好奇心が強く、社会性がある動物とされています。
人間との意思の疎通も図りやすく、複数の馬を使って馬車をひいたり、競馬のように乗り手を呼吸を合わせるのに向いています。
それに対してロバは気まぐれなところがあり、馬のように素直に言うことをきかない性格をしています。
このような性格から、本来なら運搬能力に関しては馬の方がはるかに秀でていたのですが、小柄で小食なおかげで牧草など食料が少ない場所では馬より扱いやすかったそうです。
と、このように遺伝子だけではたったの3%しか違わない2匹ですが、こんなにもたくさんの違いがありました。
特に鳴き声は衝撃的でしたね・・・!
馬とロバの子供を作ってみた結果・・・
馬とロバがそんなにそっくりなら、交配させて子供も作れるんじゃない?
・・・という考えから、オスのロバとメスの馬を異種交配させてみると、交雑種のラバが生まれました。
馬とロバの交配種「ラバ」
面白いことに、オスの馬とメスのロバを交配させると、ケッティという全く別の交雑種が生まれます。
両親の優れた特徴が引き継がれる「雑種強勢」と呼ばれる品種で、別種とはいえ、遺伝子的にはほぼ一致しているので飼育しやすく、病気や寄生虫にも強いといった特徴があります。
また、馬よりも学習能力が高く、調教も行いやすい品種で、馬やロバよりも非常に優れた家畜として広く飼育されています。
ですが、染色体数の不一致が原因で、子供を作れないという欠点があります。
ちなみに、ラバのように異種交配させる動きは、他の動物の組み合わせでも行われています。
例えば、ライオンとトラでライガー!
ライガーは世界最大のネコ科としても有名で、その体長は3.5mをゆうに超える大きさにもなるそうです。
まとめ
馬とロバの違いの紹介でした。いかがでしたか?
これで、馬とロバの違いがはっきりを分かったと思います!
また、馬とロバのハイブリッドのラバについても軽く紹介しました。
調べてみるといろんな異種交配種がいるので、調べてみると面白いですよ!