9月22日現在、世間を騒がせたヒアリですが、テレビやネットなどのメディア上ではあまり姿を見せなくなりました。
もちろん、日本からヒアリがいなくなったわけでもなく、今も各地で発見されています。
いずれも港での発見で、それ以外での発見報告は見当たらないため、少なくともまだ日本に定住はしていないと僕は考えています。
そもそもなぜ今になってヒアリが日本で発見されたのでしょうか?
北米や中国ではすでにヒアリが・・・
そこから貿易船などを経由して北アメリカや中国、台湾などへ進出していきました。
南アメリカではヒアリの天敵となるゾンビバエやグンタイアリが生息しています。
おかげで問題視されるほど、ヒアリの数は増えてはいません。
しかし、北アメリカや中国ではヒアリの天敵となる生物がいないせいで定着してしまいました。
そのせいで毒によるアレルギー反応はもちろん、家畜被害や電気施設の破壊(磁気に吸い寄せられる性質)など様々な被害を受けています。
アメリカでは総額6000億円を超える経済的損害を受けています。 人的被害は小さく、それより経済的被害の方が恐ろしいです。
なぜ日本でヒアリが発見され始めたのか?
2017年5月26日、大阪府尾崎市にて日本で初めてヒアリを発見しました。
中国から出航した船に積んであるコンテナ内部に数百匹のヒアリがいました。
これを発端に9月23日現在に至るまで、4か月で16件の発見報告があり、いずれも中国を経由した貿易船の貨物から発見されています。
このことから、ヒアリは中国の陰謀だ!と考えている人も少なくないようです。
さすがに大げさなようにも感じます。
ですが、毎回中国港を経由して日本で発見され、時には数百匹単位で見つかっています。
今までは全くそのようなことはなかったのに、今年に入ってから18件も発見報告があります。
うーん・・・。
中国では2004年ころから深圳(シンセン)市という沿岸部の都市でヒアリが発見されてから、各地へ定着しています。
南アメリカから北アメリカへ進出した時と同様に、今回は中国から日本へ進出したのではないでしょうか。
それが故意かどうかは置いておき、中国の港に何らかの問題がある考えて間違いないです。
ヒアリが日本に定着する可能性は低い?
現在ヒアリは日本には定着していないと思います。
ヒアリは繁殖力が非常に高く、一日で約1000個の卵を産みます(クロオオアリで一日十数個)。
そのため、素早い対応が必須となります。
各国でヒアリの定着化を防げない中、ニュージーランドだけは迅速な対応を行って唯一ヒアリの定着を防ぎ切っています。
最初の発見以来、ヒアリを重大視して国交省や自治体も調査を繰り返し行っています。 このことから、当分は定着を防げると考えています。
とはいえ、過去に似たような事例でセアカゴケグモという有毒なクモがいますが、こちらは気が付けば定着していました。
一度発見された以上、当分は気を抜ける状態ではありませんね・・・。